事業コンセプト
(1)周辺環境や立地特性に配慮した施設
・市の景観計画の丘陵地における景観形成の方針に適合するよう、周囲の景観や環境と調和した施設計画とする。
・周辺環境、道路交通等に十分留意した土地利用計画とする。
(2)斎場として機能的な施設
・華美な装飾に偏重することなく、人生最期の儀式を行う斎場として格調の高さと利便性を兼ね備えた施設とする。
・火葬炉設備は環境に配慮した最新の技術を導入し、火葬需要の変化に十分対応できる設備とする。
・施設運営、維持管理のしやすい合理的な施設計画とする。
(3)利用者の心情に配慮した施設
・別れの場にふさわしい空間を創造する。
・葬送の流れに沿った動線計画とする。
・建物から自然の眺望が確保された計画とする。
(4)地域の火葬風習に沿った施設
・小田原市周辺で見られる、相当数の親族が火葬場へ出向き、火葬に立ち会うとともに収骨まで行う等の火葬風習に
配慮し、葬送行為の地域特性に対応した諸室計画とする。
(5)社会的要請に配慮した施設
・環境に配慮した自然エネルギー(採光、通風、雨水等)の活用を図る。
・障がい者や子どもからお年寄りまで幅の広い利用者層が利用する施設であるため、ユニバーサルデザイン(床面の
段差解消、手すり、点字サイン、自動水洗、ピクトサイン等)の手法を用いて、施設のバリアフリー化を図る。
・大規模災害発生等の非常時への対応に配慮した施設整備を図る。
事業スキーム
本事業は、PFI法※1に基づき、市と事業契約を締結したSPC※2(小田原斎場PFI株式会社)自らが本施設を設計・建設し、本施設の所有権を市に移管した後、指定管理者※3として本施設の維持管理を行うBTO(Build Transfer Operate)方式により実施しています。
※1 PFIとは
「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法であり、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づき実施される事業です。
※2 SPCとは
SPC(Special Purpose Company:スペシャル・パーパス・カンパニー)とは、PFI事業を行うために設立された事業会社であり、本事業では、株式会社淺沼組を代表企業とし、太陽築炉工業株式会社、太陽アーモ株式会社、株式会社ダイケンビルサービス、株式会社オービーエム管財及び株式会社長大の出資により設立された小田原斎場PFI株式会社を指します。
※3 指定管理者制度とは
平成15年の地方自治法の改正によって導入された制度で、従来市の出資法人や公共的団体に限られていた公の施設の管理を、民間事業者でも行うことができるというものです。公の施設の管理に民間のノウハウを活用し、サービスの向上と経費の削減を図ることを目的としています。